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It's マネーハック !

日本人はお金の知識(ファイナンシャルリテラシー)がないと言われます。確かに、経済学部を卒業し、証券会社で働きながら、独自に保険や不動産投資を研究してきた私の目から見るとあまりに周りの人たちのお金の知識がないことに驚きます。一方で、そんな人たちは、ホントはお金の知識を身に着けたいと言います。でも、どう学べばいいかわからないと…。そんな人たちのために、さまざまな切り口でお金の知識を提供し、少しでも賢くお得に生きてもらおうというのがこのブログの目的です。

金投資をしよう!有事に強く、さまざまな選択肢が増えています。

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今、個人を対象にした金の投資商品が増えています。
例えば、金の価格と値動きが連動する有価証券のETF(上場投資信託)などです。
そのほか、2015年に決済期限なしで証拠金を使って金の売買をする市場も誕生しました。

金価格に連動する投資は、金そのものへの投資の代替となります。
2003年に世界で初めて登場して、それ以降、急速に広がりました。
世界の金のETFの全残高は、推定で約900億ドル(約9兆9千億円)に達するとされています。

ワールド・ゴールド・カウンシルによると、2016年の金の投資需要は1,561トン(前年比7割増)で、そのうち、ETFは532トンと投資全体の3分の1を占めました。
この背景は、米国の利上げ、トランプ大統領の当選、日本のマイナス金利、英国のEU離脱決定などがあると考えられます。

金の価値

もともと金は、その希少性から通貨として使われてきました。
価格変動はありつつも、金の価値そのものはなくなることはなく、無国籍通貨と呼ばれることもあります。
金には、戦争やテロ、政治不安などの国際情勢を揺るがすような事態が起きたときには、株式などの価格変動リスクを回避する資産としての投資商品の側面もあります。
特に、今は、国際紛争など有事が想定される事態も増えていて、投資家の関心はますます高まっています。

ただ、金の価格は、アメリカなど主要国の景気や金融政策、地政学リスク、国際情勢などで大きく動きます。
金に投資する場合には、自分にあった投資額や商品を選びましょう。

金のETF

金のETFなど個人向けの投資商品は、数千円から1万円程度という小額から投資することができ、マイナス金利のもとでも、値上がり益を期待できます。
金のETFなら、指値注文など株式と同じ感覚で投資することもできます。

また、分離保管した金を裏付け資産として組成することが多い金のETFは、地金と異なり、管理の手間がかかりません。

一方で、値動きは決して小さくなく、また元本保証ではない点には注意が必要です。
取引価格は日々変動して、値動きによっては損をすることもあります。

2017年4月下旬時点で、合計5本の金ETFが国内の証券取引所に上場されています。

金の果実

日本において、もっとも売買高が大きいのは、純金上場信託の金の果実です。
金の果実は、三菱東京UFJ信託銀行が管理して、東京商品取引所金先物価格が指標になっています。

2017年4月14日時点の預かり残高は521億円です。
この数字は、2010年7月の上場時の預かり残高である約20億円の26倍の数字です。
裁定取引単位は数千円程度で、株式取引と同じ感覚で投資することができます。

また、金の果実は、一定のETFの受益権を持っていれば、金の現物の延べ棒と交換が可能です。
三菱UFJ信託銀行が日本国内の貴金属専用倉庫に保管している金の延べ棒を必要な時に保険付きで自宅に配送することができます。
金現物の延べ棒と交換可能なのは、今のところ、日本では金の果実だけです。

海外の金のETFも現地での金現物との交換が可能なものもありますが、主に機関投資家向けのサービスです。
そのため、小額の交換は認められていないことが多いです。
また、そもそも金の現物を裏付けとしてないETFも存在しています。

純金積立

金のETFと並んで個人の投資家に人気なのは、純金積立です。
純金積立では、指定した金額で毎月地金を購入することができます。
国内では、田中貴金属工業グループと三菱マテリアルが有名で、この2社で市場シェアの9割を占めます。

三菱マテリアルの純金積立

三菱マテリアルの純金積立では、毎月の投資額を最低3,000円から1,000円単位で設定できます。
手数料として、購入額に応じて、1,000円あたり25円~30円がかかります。
1年間継続するとボーナス特典で金地金が残高に加えられます。

積立なので、金の価格が安いときにはたくさん、高いときにはあまり買えないということになりますが、これはドル・コスト平均法と呼ばれる投資手法です。

購入した金の保管は、三菱マテリアルから分離して専用の金庫で管理する方法と、三菱マテリアルに寄託して運用を委ねる方法の2つがあります。
前者の場合は保管料がかかり、後者の場合ですとかかりません。

金限日取引(ゴールドスポット)

東京商品取引所が2015年に開設した金限日取引なら、価格変動リスクを抑えて、少ない元手でより大きな金額の取引ができます。
従来の金先物取引に比べて、取引単位が1キロから100グラムになっています。
取引時に必要になる委託証拠金も10,000円弱で、先物取引の10分の1程度で済みます。

金限日取引は、通常の先物取引と異なり、決済期限はありません。
投資家は自分の判断で投資期間を選べます。
差金決済が原則ですが、委託業者によって金地金の受け渡しもできます。

現在の金限日取引の取引価格は1グラム4,500円台となっていて、10,000円程度のお金で450,000円ほどの金を売買することができます。
そのため、価格が上昇したときに得られる利益は相対的に大きくなります。

金限日取引の残高は、2017年4月下旬時点で126,000枚*1となっています。
これは、原油先物市場の約140,000枚に次ぐ東京商品取引所で第2位の市場規模です。

金投資の税金について

金への投資で得た利益に対する税制は商品ごとに異なります。

金のETFの税制

金のETFは株式取引と同じ証券税制が適用され、NISA(小額投資非課税制度)の対象にもなります。

純金積立

純金積立は、交換した金を給与所得者が売却して利益が出た場合には、他の所得と合算する総合課税が適用されます。
なお、保有期間によって税金額はことなりますので、換金のタイミングが重要となります。

金限日取引

金限日取引は、FX(外国為替証拠金取引)との損益通算が可能です。
申告分離課税となり、税率は一律20%です。
また、損失は3年間繰り越して控除することができます。

*1:枚は最低取引単位の100グラム