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It's マネーハック !

日本人はお金の知識(ファイナンシャルリテラシー)がないと言われます。確かに、経済学部を卒業し、証券会社で働きながら、独自に保険や不動産投資を研究してきた私の目から見るとあまりに周りの人たちのお金の知識がないことに驚きます。一方で、そんな人たちは、ホントはお金の知識を身に着けたいと言います。でも、どう学べばいいかわからないと…。そんな人たちのために、さまざまな切り口でお金の知識を提供し、少しでも賢くお得に生きてもらおうというのがこのブログの目的です。

所得税の控除:所得控除と税額控除

ある金額から一定額を差し引くことを控除と言います。

所得税の控除とは、支払うべき税金を安くすることを意味します。

控除の方法には、課税の対象になる所得から一定額を差し引く所得控除と、課税所得に税率をかけて算出した所得税額から一定額を差し引く税額控除があります。

これらは負担能力に応じた課税をするための措置です。

所得控除

所得税は、給与や退職手当、配当金などに課されます。

所得税は、収入から必要経費を引いた所得額から、さらに税負担を軽くするために一定額を差し引いて実際の課税所得をはじき出します。

こうした仕組みを所得控除と呼びます。

日本では、後述の税額控除よりも所得控除方式が多く採用されています。

所得控除には、配偶者がいる人を減税する配偶者控除や、所得がある人なら誰でも適用される基礎控除、扶養控除、医療費控除、社会保険料控除、生命保険料控除、障害者控除などがあります。

会社員らがもらう給与には、給与所得控除があります。

年収が360万円超660万円以下の場合なら、収入の20%に54万円を足した金額が控除額になります。

会社員が働くには必要経費がかかっているとみなし、その分の負担を軽くする狙いがあります。

扶養家族がいる納税者を対象にした扶養控除や、医療費がかかった世帯の税負担を軽くする医療費控除も所得控除です。

所得税の算出

このように計算された課税所得に税率をかけて税額が決まります。

税率は、課税所得が多いほど高くなる累進と呼ばれる制度になっています。

所得税の支払額を毎月の給与明細やボーナスの明細に記載している企業も多くあります。

会社員などは毎月の給与から天引きされるケースが多いですが、個人事業主などは確定申告で所得税を納付します。

所得税

所得税率は、5~45%の間で7段階になっています。

課税所得が195万円以下の場合の税率は、5%です。

2015年から最高税率が40%から45%に引き上げられました。

課税所得が4000万円を超えると税率は45%が適用されます。

税収の状況

2016年度の当初予算の一般会計税収は57.6兆円で、所得税収は18兆円と全体の約3割を占めています。

消費税が17.2兆円、法人税が12.2兆円で、所得税・消費税・法人税が基幹税収となっています。

所得税は、景気回復による所得税などで2009年度以降、増加傾向が続いていますが、直近のピークだった1991年の約7割にとどまっています。

税額控除

税額控除は、課税対象になる所得に税率をかけて算出した税額から一定の金額を差し引く減税方法です。

年収や税率に関係なく、同じ額の減税を受けることができます。

税額控除の例

  • 配当控除
  • 国税額控除
  • 政党等寄付金特別控除
  • 認定NPO法人等寄付金特別控除

税額控除には、配当所得がある場合に対象となる配当控除のほか、認定NPO法人などに寄付金を払った場合に控除する特別控除住宅ローン減税などがあります。

欧州の事例

欧州では1990年代後半以降、所得控除から税額控除への以降が広がっています。

若年の低所得層を中心に税負担を軽くして格差を是正するとともに、若者の働く意欲を高めて成長につなげるためです。

行き過ぎた所得格差が教育のひずみを生み、成長率を押し下げるという調査もあります。

日本でも税制改革で所得再配分の機能が高まるようにすべきだとの指摘もあります。